最初に、納品・金額・支払期日が確定しているかを見る

今回の記事では、納品やサービス提供が済み、受け取る金額と支払期日が決まった事業上の売掛金を扱います。仕事を受注した段階や、将来の売上見込みとは分けて考えます。

請求書は、取引を示す資料の一つです。発行したことだけで納品・検収が済んだとは判断できません。契約で検収後に金額が確定する場合や、返品・値引きの話が残っている場合は、今の確定状況を説明する必要があります。

次の四つを、請求書と元の取引資料で確認してください。

  1. 商品の納品・サービスの提供が済んでいるか。
  2. 契約上、必要な検収などが完了しているか。
  3. 請求金額と、未入金の金額はいくらか。
  4. 支払期日がいつで、既に過ぎていないか。

不明な項目がある場合は、数字を推測して埋めず、取引先との契約や経理記録を確認します。確定している部分と未確定の部分を分けて相談すれば、対象の判断に必要な情報を伝えられます。

対象になり得る売掛金も、申込先によって条件が違う

事業上の売掛金でも、売掛先の種類や支払期日までの日数に条件があります。「法人が申し込める」という説明と、「法人向けの請求書を買い取る」という説明は別です。

たとえばOLTAは、法人または官公庁が支払う、入金日と入金額が確定した債権を対象としています。入金日が申込日から6営業日以上先であることも条件に挙げています。これは同社の条件で、ファクタリング全体の共通ルールではありません。OLTA公式FAQ

確認する項目自社で整理する情報
申込者自社が法人か個人事業主か
売掛先代金を支払う相手の名称・事業形態
売掛金何の取引で発生したか、金額が確定しているか
支払期日いつ入金する予定か、残り何営業日か
入金方法銀行振込か、手形など別の方法か
他の契約既に譲渡していないか、担保等の設定があるか

自社が法人でも、売掛先が個人事業主なら、その種類の売掛金を扱わないサービスがあります。自社の事業形態だけで対象と判断せず、「誰から払われるお金か」を確認してください。

金額や期限を満たしても、審査後に買取不可となる場合があります。公開されている条件は申込先を選ぶ手掛かりで、買取が決まったという意味ではありません。

売掛先の種類と、申込先の対象条件

請求書の相手を法人、個人事業主、個人に分け、申込先の対象条件を確認する図図を拡大して見る
図は売掛先の種類の整理です。利用可否を一律に示すものではなく、扱う売掛先はサービスごとに確認します。

支払いが遅れている・取引内容が決まっていない売掛金は分ける

支払期日前の売掛金と、既に支払いが遅れている売掛金は、同じ条件で扱われるとは限りません。入金予定を早めるためのサービスへ、延滞債権をそのまま申し込む前に、取扱範囲を確認します。

ビートレーディングは公式FAQで、回収が遅れている不良債権は買い取らないと説明しています。支払期日を過ぎた債権の公式FAQ

返品・値引き・検収の話が残っている場合

請求書が100万円でも、取引先が金額に異議を述べているなら、100万円をそのまま受け取れるかは未確定です。値引き、返品、相殺などの話がある場合は、その内容と確定した額を申込先へ伝えます。

資料を見せれば必ず対象になるわけではありませんが、事情を隠して契約すると、申告内容と実際の債権が食い違います。売掛金の額と成立状況を正しく説明することが先です。

既に売却・担保設定している場合

他社へ譲渡済みの売掛金を、未譲渡として再び売らないようにします。複数社で見積もりを取っている段階と、契約によって譲渡した段階を請求書ごとに管理してください。

銀行との契約などで売掛金に担保が設定されている可能性がある場合は、元の契約を確認します。契約上の制限があるか判断できなければ、契約相手や専門家へ確認してから進めます。「まだ入金されていない」ことだけでは、自由に処分できるとは判断できません。

対象外と、書類だけでは判断できない状態を分ける

申込先が取り扱わない債権と、取引を確かめる資料が不足している状態は異なります。対象外なら別の対応を検討しますが、資料不足なら追加書類で判断が進む可能性があります。

請求書の名義が略称になっている、振込明細の金額が複数請求の合計になっている場合などは、取引との対応を説明します。納品書や契約書、過去の入金記録を手元に置き、申込先が求める範囲で提出します。

状態相談前に整理すること
納品済みで、金額・期日が確定申込先の対象条件と必要資料を確認
金額や検収が未確定未確定の理由と、確定する見込みを確認
支払期日を過ぎている延滞の状況と取扱可否を先に確認
取引の資料が不足納品・契約・過去入金を示せる資料を探す
譲渡・担保設定がある既存契約と対象債権の範囲を確認

必要書類の種類は、必要書類と準備方法で整理しています。提出点数だけで判断せず、今回の売掛金を説明できる資料があるかを見てください。

売掛金の対象条件を4項目で確認する

納品、金額、支払期日、申込先条件の四点を女の子の案内役と確認する図解図を拡大して見る
請求書だけで判断せず、取引の完了と対象条件を確認します。条件の確認と審査結果は別です。

注文書・給与・契約の譲渡制限を混同しない

注文書を使うサービスがあっても、納品済みの確定した売掛金を扱うサービスと同じ条件ではありません。ビートレーディングは確定債権と将来債権の両方に対応すると説明する一方、給与債権などを対象外としています。取扱債権の公式FAQ

今回の比較では、将来の売上や受注段階のお金を、確定した売掛金の欄へ混ぜません。別のサービスを検討する場合は、対象、費用、契約上の責任を改めて確認します。

個人が勤務先から受け取る給与も、事業上の売掛金とは別です。金融庁は給与ファクタリングをうたう違法な貸付けについて注意を呼びかけています。金融庁の給与ファクタリングへの注意喚起

元の取引契約に「債権譲渡禁止」などの記載がある場合は、その文言と申込先の条件を示して確認します。条項を無視してよいとも、記載があれば一律に利用できないとも判断せず、法的な扱いと実務上の対応を確認してください。

まとめ

自社の売掛金は、成立状況、金額、期日、売掛先、既存契約から整理します。対象条件と審査結果は区別し、わからない項目を申込前に確認します。

今回の記事のポイント

  • 請求書の発行だけで、納品・金額の確定まで判断しない。
  • 売掛先の種類と期日条件はサービスごとに確認する。
  • 延滞・資料不足・既存の譲渡を別々に整理する。

売掛金の情報がそろったら、各社の利用条件と照らし合わせましょう。

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