ファクタリングの手数料はいくら?相場・金利との違い・手取り額を比較

ファクタリングの手数料と、費用を引いた受取額を確認する 比較・準備
ファクタリングの手数料はいくら?相場・金利との違い・手取り額を比較

手数料

ファクタリングの手数料はいくら?相場・金利との違い・手取り額を比較

ファクタリングの費用は、手数料率だけでは判断できません。同じ「5%」でも、別途費用や売却する金額によって口座に入る金額が変わります。本記事では、相場の見方、融資の金利との違い、手数料が引かれるタイミングを計算例とともに解説します。

この記事の目次
  1. 1.ファクタリング手数料の相場は?2社間・3社間で異なる
  2. 2.手数料と手取り額の計算方法
  3. 3.手数料はいつ引かれる?契約から入金・精算まで
  4. 4.ファクタリング手数料と融資の金利は何が違う?
  5. 5.主要サービスの手数料を比較
  6. 6.手数料以外にかかる費用と確認ポイント
  7. 7.手数料が変わる理由と費用を抑える方法
  8. 8.高い見積もりが出たときに確認すること
  9. 9.ファクタリング手数料のよくある質問
  10. 10.見積もりを取る前のチェックリスト
  11. 11.まとめ

ファクタリング手数料の相場は?2社間・3社間で異なる

ファクタリングの手数料は、契約方式や売掛先の信用力などによって変わります。まずは一般的な目安と、各社が公表する料金を分けて確認しましょう。

本記事で扱うのは、納品・サービス提供が完了し、金額と支払期日が決まった事業上の売掛金を売却するファクタリングです。仕組みから確認したい方は、確定債権ファクタリングの基礎解説をご覧ください。

一般的な目安と実際の適用料率は分けて考える

ビートレーディングの解説では、2社間は8〜18%、3社間は2〜9%が相場の目安として示されています。これは事業者が説明する目安であり、全国の実取引を集計した平均値ではありません。

契約方式解説上の目安お金の受け取り方の違い
2社間8〜18%通常、自社が売掛先から回収し、契約に従ってファクタリング会社へ送金
3社間2〜9%売掛先の承諾を得て、売掛先からファクタリング会社へ支払い

3社間は売掛先が契約に関与するため、債権の確認や直接回収がしやすく、手数料を抑えられる場合があります。自社に適用される料率は、個別の見積もりで確かめる必要があります。出典:ビートレーディング

オンライン型には2社間でも上限を公表するサービスがある

2社間でも、OLTAは2〜9%、PAYTODAYは1〜9.5%と公表しています。「2社間なら必ず8%以上」と考えると、候補を狭めてしまいます。OLTA公式、PAYTODAY公式

一方、下限だけを示す「1%〜」という表示では、自社の費用を計算できません。下限・上限・一律料金・過去の平均は、それぞれ別の情報として読みましょう。

手数料と手取り額の計算方法

手取り額は、売却対象額から手数料と別途費用を引いて計算します。請求書の全額を売却対象にできることを前提とした基本式は、次のとおりです。

手取り額=売却対象額×(1−手数料率)−別途費用

100万円の売掛金を売却した場合

次の表は、100万円を全額売却し、別途費用がかからないと仮定した計算例です。各社の見積もりを示すものではありません。

仮定する手数料率手数料手取り額
2%2万円98万円
5%5万円95万円
10%10万円90万円
15%15万円85万円

5%の契約でも、別途費用が1万円かかれば、手取り額は94万円です。料率の差と追加費用を合わせて確認してください。

手元に100万円が必要なら、売却額を逆算する

支払いに100万円必要な場合、100万円の売掛金を売却するだけでは不足します。別途費用がなく、手数料率が10%なら、計算は次のようになります。

必要な売却対象額=100万円÷0.9=約111万1,111.11円

1円単位で切り上げると、約111万1,112円分の売掛金が必要です。実際には端数処理、買取可能額、請求書の一部売却への対応によって変わります。

申込前に伝える金額は「売りたい額」だけでなく、「費用を引いた後に必要な額」までそろえましょう。

例えば、売却対象額100万円、手数料10万円、その他費用1万円がすべて控除される見積もりなら、振込額は89万円です。

売却対象額100万円から手数料10万円とその他費用1万円を引くと、振込額は89万円。
手数料10%、その他費用1万円と仮定した控除例。実際の見積もりを示すものではありません。(編集部作成)

手数料はいつ引かれる?契約から入金・精算まで

買取代金を受け取るときに、手数料を差し引くサービスがあります。売掛先から入金された後の送金は、差し引いた手数料をもう一度支払う手続きとは異なります。

入金時に差し引かれる例

ペイトナーの公式料金ページでは、申請額から手数料10%と振込手数料330円を差し引いて入金すると案内しています。

30万円を申請した場合の受取額は、次のとおりです。

30万円−3万円−330円=26万9,670円

その後、売掛先から入金されたら、契約に従って申請額30万円をペイトナーへ支払います。手数料3万円が再び上乗せされるという意味ではありません。出典:ペイトナーの料金・支払タイミング

2社間と3社間では、売掛先からの支払い先が異なる

2社間では通常、自社が売掛先から売掛金を受け取り、ファクタリング会社に送金します。この入金は、すでに売却した売掛金の回収分です。仕入れや給与の支払いに使わず、送金額と期限を管理してください。

3社間では、売掛先からファクタリング会社へ直接支払う形が一般的です。買取代金の控除内容、入金日、回収後の手続きは、契約書で確認しましょう。

ファクタリング手数料と融資の金利は何が違う?

ファクタリング手数料は売掛金の売却に伴う費用で、融資の金利は借りたお金に対する利息の計算に使う割合です。同じ「5%」でも、計算対象と期間が異なります。金融庁も、一般的なファクタリングを債権売買契約と説明しています。出典:金融庁

30日分の費用を円で比べる

次の表は、今使えるお金を100万円にそろえた仮定の比較です。ファクタリングは30日後に支払期日が来る売掛金を手数料5%で売却し、融資は年利5%で100万円を借りて30日後に元金を一括返済するものとします。両方とも追加費用は含めません。

比較項目ファクタリング融資
今使える金額100万円100万円
計算の前提手数料5%年利5%・30日・365日基準
必要な売掛金/借入元金約105万2,632円分100万円
費用約5万2,632円利息約4,110円

ファクタリングは「100万円÷0.95」で必要な売掛金を逆算します。融資の利息は「100万円×5%×30日÷365日」で計算します。

この条件では融資の費用が小さくなります。ただし、融資は審査や入金までの期間、返済方法、事務手数料なども確認が必要です。表の金利は特定の融資商品の条件ではありません。

年率換算と契約の性質は分けて考える

ファクタリングの費用を期間に応じて換算すると、短期間の利用ほど年率相当の数字が大きくなります。ただし、その数字がそのまま契約上の金利になるわけではありません。

費用比較では、同じ手取り額と期間で負担額を確認します。契約の適法性は、売掛先が支払わないときの責任など、実際の契約内容で判断されます。名称がファクタリングでも、実態が貸付けに当たる場合があることに注意してください。出典:金融庁の注意喚起

売却費用は売却額に手数料率をかけ、融資の利息は元金に年利と期間をかける。同じ手取り額と期間で比べる。
手数料率と年利は計算対象・期間が異なります。融資の式は元金一定・365日基準での単利計算の例です。(編集部作成)

主要サービスの手数料を比較

以下は2026年10月13日に確認した公式の公表情報です。掲載順は安さの順位ではなく、料金体系の違いを確認するためのものです。各サービスに審査があります。

サービス公表手数料と表示の意味別途費用・条件見積もりで確かめる点
OLTA2〜9%/範囲を公表買取手数料は諸経費込み。法人・個人事業主に対応自社への適用料率と受取額
PAYTODAY1〜9.5%/範囲を公表通常オンライン。希望による対面対応は出張費実費+事務手数料3万円。法人・個人事業主等に対応オンライン利用時の費用総額
QuQuMo1%〜/下限を公表2社間。法人・個人事業主に対応。債権譲渡登記の設定不要と案内適用料率・上限・振込等の追加費用
ペイトナー一律10%/固定料率料金ページでは別途振込330円。個人事業主・一人法人等の対象条件を確認自社の利用可否と申請可能額
ビートレーディング2者間平均10.3%、3者間平均6.8%/2024年度実績現在の適用料率や上限を示す数字ではありません。法人・個人事業主に対応契約方式・適用料率・別途費用

出典:OLTA、PAYTODAY、QuQuMo、ペイトナー料金、ペイトナー法人向け解説、ビートレーディングFAQ

ペイトナーの振込手数料は、公式料金ページが330円、公式コラムが250円と記載が分かれています。本記事では料金ページを基準としていますが、契約時の提示額を確認してください。公式コラムの記載

最低料率と実績平均を並べて、安さを決めない

「1%〜」は下限、「2〜9%」は公表範囲、「平均10.3%」は過去の実績です。この数字だけでは、どのサービスが自社にとって安いか判断できません。

候補を絞ったら、同じ売掛金と入金希望日で見積もりを取り、手取り額を比較しましょう。公式サイトでは、自社が対象か、必要額を申し込めるかも合わせて確認してください。

手数料以外にかかる費用と確認ポイント

費用の確認では、手数料に含まれるものと、別に請求されるものを分けます。次の項目がすべて発生するわけではなく、サービスや契約によって異なります。

確認項目確かめる内容
振込費用買取代金の入金時と、回収後の送金時に誰が負担するか
事務・審査費用料率に含まれるか、別途の定額費用があるか
登記関連費用債権譲渡登記が必要か、実費や専門家報酬を誰が負担するか
対面・出張費用希望による対面対応で追加される費用があるか

買取対象額や留保金も受取額に影響する

請求書の額面全体が、今回の買取対象になるとは限りません。対象額を一定割合にする「掛け目」や、代金の一部を後で精算する「留保金」がある場合は、入金額が手数料分以上に少なくなります。

たとえば、額面100万円のうち80万円が今回の売却対象で、その80万円に手数料5%がかかるなら、別途費用なしの受取額は76万円です。残る20万円の扱いは契約によって確認が必要で、すべてが手数料になるわけではありません。

「料率の計算対象はいくらか」「今日振り込まれる額はいくらか」「後日精算される額はあるか」を分けて尋ねましょう。

手数料が変わる理由と費用を抑える方法

変動料率のサービスでは、売掛先の信用力、支払期日までの期間、売掛金の金額、これまでの取引状況などが審査に影響します。PAYTODAYも、売掛先の信用情報や利用者の財務状況などに基づいて決めると案内しています。出典:PAYTODAY

売掛金の内容を確認できる資料をそろえる

請求書に加え、契約書や納品・検収の記録、過去の入金履歴などを用意すると、取引の実在性や支払状況を説明できます。ビートレーディングも、取引実績などを証明する資料によって費用を抑えられる可能性を案内しています。出典:公式FAQ

必要書類はサービスによって異なります。先に提出範囲を確認し、事実と一致する資料を用意してください。

条件をそろえて相見積もりする

比較するときは、売掛金・売却対象額・入金希望日・契約方式をそろえます。条件が違う見積もりでは、手数料率の差が何によるものか判断できません。

複数社に見積もりを依頼しても、同じ売掛金を重複して売却してはいけません。契約は内容を比較してから決めましょう。

継続利用で安くなるとも限りません。ペイトナーは利用回数にかかわらず一律10%と案内しているため、交渉や利用回数による値下げを前提に計画しないでください。出典:ペイトナー料金

高い見積もりが出たときに確認すること

見積もりの費用が想定より大きければ、契約を決める前に、料率・計算対象額・追加費用の内訳を確認します。「急いでいるから」と総額がわからないまま契約することは避けましょう。

費用内訳と契約上の責任を確認する

売掛先が支払わなかった場合に、自社がどのような責任を負うかも確認してください。買い戻し義務や保証、契約違反に関する条項は、名称だけで判断できません。

金融庁は、高額な手数料が資金繰りを悪化させるおそれや、ファクタリングを装った貸付けについて注意を促しています。説明に不明点が残る場合は、契約を進めず、公的な相談窓口や専門家へ確認しましょう。出典:金融庁

翌月の入金減少と、繰り返し利用の負担も計算する

売掛金を売却すると、その分の入金を前倒しするため、元の支払日に自由に使えるお金が減ります。今回の支払いだけでなく、次の給与・仕入れ・税金まで見通してください。

仮に毎月100万円を手数料10%で3回売却すれば、手数料だけで合計30万円です。単発のつなぎ資金として使う場合と、毎月繰り返す場合では負担が変わります。継続が必要なら、融資や取引条件の見直しも含めて検討しましょう。

ファクタリング手数料のよくある質問

手数料に消費税はかかりますか?

金銭債権の譲渡は消費税の非課税取引です。ただし、別途請求される事務サービスなどの費用は、その内容に応じて扱いが異なります。「ファクタリングに関する費用はすべて非課税」とまとめず、明細ごとに確認してください。出典:国税庁

手数料に上限はありますか?

債権売買としてのファクタリングには、貸付金利の上限をそのまま当てはめることはできません。ただし、実態が貸付けなら貸金業法などの規制が問題になります。手数料率だけで適法・違法を決めず、契約内容を確認する必要があります。出典:金融庁

「手数料無料」なら費用はかかりませんか?

見積もりや会員登録だけが無料の場合もあります。無料になる対象、期間、初回限定などの条件を確認してください。契約時には、手数料と別途費用を含めた受取額を確かめます。

手数料を分割払いできますか?

入金時に手数料を差し引く方式では、手数料を後から分割して払う仕組みにはなりません。入金時の控除と、売掛金を回収した後の送金を区別し、契約上の支払方法を確認してください。

見積もりを取る前のチェックリスト

比較するために、次の情報を整理しましょう。

  • 納品・サービス提供が完了し、金額と支払期日が決まっているか
  • 費用を引いた後、いつまでにいくら必要か
  • 売却対象額と、料率の計算対象額はいくらか
  • 別途費用を含め、実際にいくら振り込まれるか
  • 売掛先からの入金後、どこへいつ送金するか
  • 売掛先が支払わない場合の責任はどう定められているか
  • 次の支払日に必要なお金を残せるか

見積もりでは「○%ですか」だけでなく、「この条件で、指定日までに口座へ入る金額はいくらですか」と尋ねると、支払いに足りるか判断できます。

まとめ

今回の記事のポイント

  • 相場・最低料率・実績平均と、自社の見積もりを分ける
  • 手数料と追加費用を引いた手取り額で比べる
  • 入金後の送金と、次月の支払いまで確認する

必要額と入金希望日を整理し、同じ条件で見積もりを比較しましょう。

次に確認したいこと

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